全然見知らぬ人から付きまとわれる……それが、一般的なイメージのストーカー行為ですが、実はストーカー行為の大半はもともと配偶者や恋人とのDVやデートDVと呼ばれるものから発生されるケースです。
今回はストーキングの中からDVストーカー対策に絞ってお伝えします。

 

 

なぜDVストーカーが被害が激しくなるのを止められないのか?

 

このコラムでも以前お伝えしましたいじめ問題とDVの問題は類似していると思います。
優しく大人しい性格につけこまれて、加害者に支配されてしまっているのです。
DVの場合、いじめと違って、暴力を巧妙に愛情とすり替えているので、さらに被害者が告発することに罪悪感を持つので、ますます支配関係が強くなってしまうのです。

 

ストーカー被害とDV・デートDVと直結している

 

加害者がもともと被害者の親しい人だけあって、人にも打ち明けにくいこともあり、黙っているうちにDVがひどくなって行きます。
DV・デートDVから被害者が逃げ出したら、加害者が被害者を求めてストーカー行為に発展していきます。

DVは被害者の方が加害者から逃げようとした時に、もっともその危険度が高まるといいます。

 

DVストーキングの特徴

 

1.加害者は被害者の方から別れることを許さない

加害者は被害者を自分の所有物、または奴隷のように扱います。加害者側にとって自分が支配しているモノが、勝手なことをするのを許しません。

2.加害者は自らの加害を否定し、責任を被害者や周囲に転嫁しようとする

DV加害者は自分の罪を認めません。むしろ自らを被害者扱いし、被害者の方が大げさにDVを訴えたと逆恨みを始めます。

3.周囲の関与を排除しようとする

加害者は被害者を自分の世界に閉じ込め、完全に支配下に置きたいと思っています。
被害者を助け加害者から引き離そうとする者は邪魔者だと思っています。被害者を救おうとする家族・知人もDVの巻き添えになる危険があります。

4.内面と外面を使い分ける

ドラマのDV加害者は分かりやすく敵意むき出しの顔をしていますが、実際のDV加害者は社会的には普通の人で、社会に溶け込んでいます。
配偶者や恋人だけに支配欲があるものだけに、本当の顔を見せるのです。

5.加害は反復エスカレートする

DVはだんだんとエスカレートします。
また一時的に治まっても、往々にしてまた再発します。
そしてDVの傾向のある人はパートナーが変わっても、またDVを繰り返すことが分かっています。

 

自分が嫌だと思ったらそれはDVです

 

DV加害者はとにかく相手を支配下に置いて、自分が悪くても被害者に責任転嫁します。
何度も責められていると、大人しくて従順な人ほど、「自分が悪いから怒られているのだ」とマインドコントロールされている状態に陥ります。

精神的暴力
身体的暴力
経済的暴力
性的暴力

これらの暴力を受けます。
下の3つははっきりと被害と認識できるかもしれませんが、精神的暴力はなかなか被害者自身も暴力と認識しづらいものかもしれません。
しかし、下の3つの暴力を許してしまう下地にもなるものなので、けして見逃せません。

 

DV被害者やるべきいますぐするべき3つのこと

 

DV被害者がするべきことは3つです。
1・早くはっきりと拒絶する
2・孤立しない
3・ストーカーに降参しない

1の拒絶の意思をしめすのはものすごく大事なことです。
しかし、この中で一番重要なのが2の孤立しないことです。
家族、友人、職場の人、警察。
まわりにの人に理解と助けを求めることが大事です。
この場合、
「DV、ストーカーされていることを打ち明け迷惑な顔をされないか?」
「迷惑をかけそうなので距離を置いた方がいいのではないか?」
心の優しい人はそう思うかも知れません。
しかし、この場合はあなたの安全がかかっています。遠慮は無用です。
あなたが孤立をしていると、弱味につけこんで、加害者は再びあなたにどんどん接近してくるでしょう。

 

DVストーカー被害者自分ができること

 

1・いつも安全を最優先
2・はっきりと拒絶の意思を示す
3・ストーカーに情報を与えない
4・ストーカーに報酬を与えない
5 ・拒絶とストーキングの記録を保存する

2の拒絶の意思を表明するのは全項目で述べた通りです。
もし、ストーカーに拒絶を伝えたら、相手はますますあなたに再接触しようとし、ストーカー行為をエスカレートさせるかもしれません。
でもここで、「やめて」と相手に声をかけたり、加害者がチェックしているあなたのSNSを投稿して、あなたに近づく情報を与えてしまってはいけません。
加害者は元の関係に戻れるチャンスと勘違いして、さらにつきまとってきます。
完全に無視してください。
5・記録の大切さは探偵業ではもっとも重要なものになります。
また法的な処置を取る場合にも、証拠になりますのでしっかり撮っておきましょう。