2019年の末頃から発生した新型コロナですが、既に2021年になっても収束どころか悪化の一途をたどっています。
当初は「インフルエンザほどの影響力しかない」とその症状を軽くみていた一部の有識者の意見も段々と空々しくなってきました。
2020年では「意外と早く収束する」という意見もありましたが、そんなに簡単にはおさまらないようです。
もはやコロナ前の生活には絶対戻れないと見極めて、コロナ後の未来に向けて行動した方が得策のようです。
コロナ後、私たちはどのように生きればいいが、本屋にはその指南本がいっぱい溢れていますがどれもコロナも全く影響ない評論家や有識者の方で、現実離れした内容のもので、あまり役に立ちません。
その中で唯一河合雅司著「コロナ後を生きる逆転戦略」のみが、現実的で一般市民が実践しやすい内容でした。
アフターコロナの個人的戦略を紹介します。

 

 

日本はもう先進国ではない、国も会社もあてにならない

 

河合氏はもうコロナ騒動によってもう日本が先進国ではないこととを露呈したといいます。その流れはもう数十年前から起こっていたと言います。
河合氏が著作「未来年表」で予測した人口減少、高齢化社会がコロナによって前倒ししたのです。
少子高齢化のため人材も確保できず、しかもコロナ禍のためインバウンドも外国人労働も期待できません。
会社にしがみつこうと思って、企業はコロナ禍を理由に黒字リストラを進める恐れがあります。
しかし、会社に残ったからと言って、今までのように残業代をもらえるワケでは亡く、終身雇用もありません。70歳の定年制になったら、上の人はいつまでも居座り、上のポジションにもつけません。
戦略的に企業自体が縮小する中で、一番不要になるのは文系の中級クラスのスキルを持つ人です。
それでもあえて会社内で生き残りたいならば、「リスキング=学び直し」が必要だと言います。
会社に勤めながらもさらに勉強して会社に必要なスキルを身につければサバイバルが可能になります。

 

40代がするべきこと

 

40代はまず人生年表を作ることを勧めています。
簡単なもので構わないといいますが、ここでポイントは70歳まで収入を得る手段を計画しておくことです。
現在平均寿命が男女ともに81歳以上となっており、30年後にはさらに寿命が伸びて、文字通り人生100年時代になります。そのとき、60歳で定年し、その後は年金暮らしというのは現実的ではありません。
残業をする時間があったら、副業・複業を経験しておきましょう。
副業はギャラよりも自分の強み・得意を活かせて、社会的に役に立つものを選びます。
お金に余裕がある人は投資にチャレンジするのもおすすめです。
40代になるとマイホームが購入したい頃ですが、40代からローンで家を購入したら定年過ぎてもローンを払い続けることになります。
いくら夫婦共働きして収入が高くても、タワマンのような高級物件を購入するのは危険で、中古の一戸建てが負担が少なくていいでしょう。

 

50代がするべきこと

 

50代の人がするべきことは、セカンドキャリアに備えて、自分の強みや特技を見極めておくことです。
すでに若くはないのだから、視力も弱り、足腰も弱っている、それでもなお社会に貢献できる自分の強みを見定めておきます。
50代になったら、生活スタイルを断捨離することを勧めています。
できれば50代までに住宅ローンの返済を終えることが理想です。
しかし、住宅ローンが負担になってまで家を持とうとするのは危険です。状況によっては自宅を売却した方が老後資金が楽になる場合もあります。
50代最近のピンチは子供の大学の費用と両親の介護のケアが重なることです。
50代世代は親の介護をするのが当たり前、子供の学費を出すのは当たり前という価値観があります。
しかし、現実的に子供、親のケアをするのは不可能な人も増えて来ました。
親と子の両方の世話をしているうちに、自分たちの老後の資金がなくなってしまう危険もあります。
かといって子供に自分たちの老後の面倒見てもらうのは期待できません。
今までの常識を捨て、まず自分たちの暮らしを守ることを第一にして、親と子のケアはできる範囲で行うように頭を切り替えるべきでしょう。

 

60代がするべきこと

 

60代になると生活コストを下げてお金がかからない生活を実践すべきです。
家や車など持っているだけでコストがかかるものは処分していきましょう。
かわりにできるのが時間なので、その年齢でも楽しめる趣味をみつけて楽しめと言っています。
河合さんはそう言ってますが、40代、50代でみつけた副業を継続していたら、60代でも相変わらず仕事をしていることになり、趣味を楽しむ時間や余裕はないかもしれません。
70代になっても仕事ができるように、副業はやっていて楽しめること、苦じゃないことが条件でしょう。
また河合さんは老後パートナーと死別したら、同棲パートナーを作ることを勧めています。
しかし、30年後はほとんどの老人が独身のようで、上野千鶴子さんの「在宅ひとり死のすすめ」のように、自分以外の人が家にいる場合は、より介護施設に入る割合が増えるようです。生き方の多様化しており、何が正解なのかは1人1人違うでしょうし、やってみたら違うと思って方向転換を迫られる場合もあるでしょう。
日々かわっていく状況に柔軟に対応して変えていく姿勢が、アフターコロナに一番必要な考え方かも知れません。
もし、コロナが収束しても、これから様々な想定外のことが起きるでしょう。