終身雇用制が崩れて、同じ会社に生涯勤め上げる図式は崩壊しているのは知っていましたが、相変わらずキャリアプランニングはピラミッドのような積み上げ型で、一旦、同じ業界に入ったら生涯そこで培ったスキル・経験を活かして働くもの……と思い込みがちですが、「ライフピポッド」は、軸足をしっかりしたままバスケットボールのピポッドのように、鮮やかに転身していく目からウロコのキャリアプランニングでした。
1つのことを一筋に続けることが美徳でもありましたが、今や1つの仕事・職場に固執する方がリスクになる時代になりつつあります。
では、実際にライフピポッドしていくには具体的にどのように行動すればいいのでしょう?
今回はライフピポッド実践編を紹介します。

 

 

 

4つの種類のライフピポッド

 

ピポッドにはいくつかの種類があります。
まず「守りのピポッド」です。
もし今いる会社がブラックで、残業ばかりで他の仕事できない、パワハラで精神ボロボロなど危険の状態ならば、速やかに危険な状態から脱出しなければいけません。
いくら調べても会社を100%表面から見ることはできないし、実際に入って体験しなければ分かりません。
ピポッドにはリスクはつきもので、自分を守るためのピポッドです。
逆に「攻めのピポッド」は積極的に、』自分を成長させるためのピポッドです。
このピポッドによって、あなたの実績が決まります。
「キレのあるピポッド」は会社から会社へ、大胆に動きのあるピポッドです。
外から見ても目立つし、リスクもあります。その反対の「なめらかなピポッド」最初はおためし的に複業からスタートしていって、成長が見込めそうだったら、じょじょにその量を増やしていきます。
この場合は、最初は副業で稼ごうとせずに、じょじょに走らせるのがポイントです。複業の段階で「許容可能な失敗をする」と、本業になったときにスムーズに移行できます。
いきなりキチンとしたカタチから始める必要はなく、「身近な人からの価値提供からはじめましょう。失敗したらやめればいい話なので、気楽にチャレンジできるのがいいですね。

 

何歳からでもピポッドは可能

 

ピポッドは「もう歳だから無理」「まだ若いから無理」などの言い訳は通じません。
今からここから、自分のやれることから、ピポッドのための蓄積が可能です。
ピポッドを妨げるもの1つに「金銭」があります。
「やりがい」「達成感」「スキルアップ」人生でやりたいことはたくさんありあすが、お金だけは、マストで絶対に必要なものです。
しかし、ライフピポッドにそんなにお金は必要ありません。
むしろ、お金を貯めるよりも、人や可能性を広げる時間や機会を増やした方が、未来に広がります。

 

3つの蓄積をためるアクション

 

前回は3つの蓄積「スキルセット」「人的ネットワーク」「自己理解」が大事だと解説しました。今回は実際に蓄積を行うためにどういうアクションを起こせばいいのか紹介します。

 

マッチングサービスを利用する

 

マッチングサービスで出会い? これは恋愛や結婚じゃないの? と思うかもしれませんが、マッチングサービスはビジネスでも利用されていますよ。
もちろんビジネス専用のマッチングアプリです。
前回にも解説した偶然による出会いの可能性を広げるものです。
「yenta」
「bosyu」
などがあります。
プロフィールは仕事だけでなく、趣味や特技も書いている方が、相手に興味を持ってもらえます。
マッチングサービスを利用するのは人脈を増やしておいて、のちのちに再就職やビジネスに繋げる意図もありますが、多くは新たな自分の可能性を探るのが目的です。
新しい人に会うのが習慣化すると、自然と3つの蓄積が貯まりやすくなります。
自分から1度会った人と2回目あうきっかけが作れるように、まめに声かけすることが大事です。

 

発信し続ける

 

Twitterやブログ、YouTubeでの情報発信をし続けると、思わぬオファーが舞い込んできます。
検索できればすぐ出てくるような内容ではダメで、インターネット上にはない情報を発信し続けることが大事。
できれば顔を出し、実名で発信するほうが顔と名前を覚えてもらいやすいですね。
顔出ししていませんがビジネス系YouTuberの「サラタメ」さんは、本の要約を発信し続けて、登録者数が増え、今では「新R25」に転職しています。

 

相手にギブすることで、後でリターンが待っている

 

その他、ピポッドのための蓄積はコミュニティの参加や主催、イベントの登壇・主催などや複数の働きをするギグワークを推奨しています。
中でも無償で行うギブワークは一見、無報酬で損するように思えますが、経験とスキル・知識を学ぶことができて、ピポッドをするにあたってのものすごい財産になりそうです。
ピポッドが当たり前になる社会では、とにかく興味があったことはやってみなけりゃ損ですね。
「この道一筋」の価値観とは全く真逆で、フットワークを軽くして、とりあえず行動の精神が道を開くようです。