かつて「蛙化現象」という言葉が巷で流行しました。ずっと憧れていた相手と、
ようやく「近づけた」「交際できた」という段階で、相手に抱いていた理想と現実とのギャップで、幻滅して一気に熱が冷めてしまうという現象です。

最近は、それとは真逆の「蛇化現象」という言葉が流行っているそうです。一体どういう意味なのでしょうか?
中身を知ると、こじらせてしまうと「蛙化現象」よりも質が悪くて、怖いものでした。

 

 

モラハラ・DVの温床!? 相手の悪い所を自ら美化してしまう

 

「蛇化現象」とは、蛙化現象とは真逆の状態。恋愛対象者・夫・妻を完全に脳内で美化してしまい、たとえ現実に、理想とかけ離れた行動・言動があっても、補正してしまうことです。

まるで画像アプリを使うみたいに現実を美しく盛ってしまう現象。
蛙化現象が恋の魔法が解けて現実に引き戻される状態としたら、蛇化現象は自らに恋の魔法をかけてずっと魔法がかかったままの状態です。

そのため、たとえば相手の言動にモラハラ・DVのようなものが、混ざっていたとしても。

「今日はたまたま機嫌が悪かっただけ」
「彼がキレたのは、私の言い方が悪かったから」

などと、傍から見たら明らかにモラハラやDVの兆候があるのにも関わらず、蛇化現象を
起こしている本人には自覚がありません。

ですから周囲から、「別れた方がいいよ」「離婚した方がいいよ」とアドバイスしても、
当人の耳にはなかなか届きません。

蛙化現象は現実に引き戻されて、それ以上関係が発展する可能性はありませんが、
蛇化現象は自らが魔法にかかっているので、現実に相手に酷いことをされて、それがエスカレートしても、本人自身にDVやモラハラの被害者の自覚がないので、救いようがありません。

実際にDV、モラハラに関する公共の相談窓口に出向くのは、DVを受けている本人ではなく、親族や友人が多いそうです。

 

 

蛇化現象を自覚するには?

 

「あばたもえくぼ」と言いますが、好きな人が恋愛のフィルターを通して美化して見えることは何の問題もなく、恋愛をする上である意味大事な要素です。

「蛇化現象」自体には何の問題もないですが、それがDVやモラハラを見えなくしてしまう要素になってしまうと厄介です。
たとえ相手が浮気をしてたとしても「責任は私にある」「浮気相手にそそのかされている」など、自分の夫・妻・パートナーの非を認めません。

自分が恋愛相手・結婚相手を「蛇化しているかもしれない」と疑問に思った人は、相手の言動をあなたの感情や感想を差し込むことなく、事実のままを受け止めてください。
自分の考えと事実との境目をはっきりさせることで、真実の相手の姿が見えてくるでしょう。
愛してはいるのだけど、なぜか苦しい状況に追い込まれる恋愛や結婚をしている人はまず「蛇化現象」を疑ってみてください。