ストーカー規制法が改正されているとは言え、跡を絶たないストーカー事情を考察します。

意外? ストーカーの男女比は同じ

 

警察のストーカー被害のデータによるとストーカーの加害者は9割と圧倒的に男性ストーカーが多いように見えます。
ところが、ストーカーのカウンセリングを行う専門家の目から見ると、ストーカー率は男女半々だと言います。
男性が女性ストーカーから被害を受けた場合、あまり命の危険も感じないようで、警察に訴えるまで追い込まれないからだそうです。

 

 

ストーカーの5種類

 

精神科医など専門家のストーキング・リスク・プロファイルによるとストーキングは同期別に5種類に分類されるようです。

 

 

拒絶型

 

かつて親しかった相手に拒絶され、それが恨みに変わって、復讐に向かいます。
結婚や恋人関係が崩れるのがこのケースです。
殺人にまでに至る事件性に一番つながりやすいケースになります。

 

憎悪型

 

被害者に対して何らかの被害を受けたと感じて、復讐に走ります。
京アニ放火事件の犯人のように、被害妄想的に相手に恨みを持つケースです。
男女関係になってなくても凶悪犯罪に結びつきます。

 

親しくなりたい型

 

被害者にはその気は全くないのに、一方的に愛情を感じて、接触してくるケースです。
全て善意でやっている行為が、被害者にとっては迷惑でしかありません。
明石家さんまが熱狂的な女性ファンに毎日カレーを届けられた話は有名ですが、推しのスターを好きになりすぎるファンはついついストーカーまがいの行動までエスカレートするかもしれません。
自分にストーカーしている自覚がないのが困りものです。

 

相手にされない求愛型

 

会いたい、一度だけでも性的関係をもちたいと被害者の意思に関係なくつきまといをします。

 

略奪型

 

男性が女性に行うもので、常軌を逸した性的欲求を満足させるためにストーカー行為をします。

拒絶型、憎悪型、略奪型は行き過ぎると犯罪に直結しますが、親しくなりたい型、相手にされない求愛型は被害者にとっては迷惑ですが、犯罪に直接結びつかずにストーカー行為と判別しにくいです。

【無許可接近】と言い、相手が近寄らないでほしいと意思表示しているのに、せまってくる行為は全てストーカー行為と定義されます。

 

ストーカーのレベルを図る2つの尺度

 

ストーカーを被害の観点から見るレベルは、

マナー違反レベル→不法行為レベル→刑事事件レベル
ストーカーの心理から見るレベルは、
リスク→デインジャー→ポイズン

右へ行くごとに刑事事件に発展する危険度がましていきます。

リスクではまだやり直したいなどとしつこく言う程度ですが、デインジャーになると
批判や攻撃的なものいいや待ち伏せをするようになります。

この時点で、すでにストーカーという病的な状態です。
これまでに、気がついてカウンセリングなどでストーカー行為を止められられればいいのですが、続いてのポイズンレベルになると既に完全な病気です。

存在自体が既に毒ということでポイズンレベルです。
脅迫、暴力、住居侵入……
絶対にストーカーとの接触を避けなければ、とりかえしのつかないことになります。

 

SNSの出現がストーカー事件に変質を起こした

 

2015年頃から、SNSが広く一般に普及しはじめストーカー行為にも変化が訪れました。

ネットで知り合いになった関係でのトラブル
ネット上だけの関係でのトラブル

が起こるようになりました。

狭い世界だけの関係であると被害者は割り切っているのに、加害者側は思いが募って、
現実にも被害者とつながりを持つようになります。
チャットで知り合って、テレフォンセックスをするだけの相手。
相手は割り切っているのに、性欲が介入することで加害者側は現実にも被害者の近くにいたいと思うようになります。
またスマホの普及で中学生のストーカー行為の事例も見られます

 

高齢者もストーカーに

 

最近の高齢者はみんな元気です。
男女関係なしにまだ、恋愛をしたい気分が満々なんですね。
出会いを求めて、社交の場に出ると、高齢者もストーカーになるケースも増えてきました。

高度経済成長時代を過ごしてきた年代は、それ以降の人に比べ、ネットやゲームなどインドアで楽しむ遊びを知りません。
夜になるとお酒の出る場所へ行くのが、若い時からの習慣になっています。

行動すれば成果が出る時代を生きてきたので、
自信はあるし、
「男の方が偉い」と言う気持ちが強い世代です。

でも、妙齢の女性はもう怖いものなし。
男には媚びる必要がないんです。
自分が気に入らない人ははねつけます。
築き上げたプライドがズタズタにされた男性がストーカー行為に走る図式です。

<h2>まとめ</h2>

考えてみると、大好きな人が気になる、お気に入りのタレントの近くに行ってみたいという気持ちは誰にだってあります。

その気持がこじれるとストーカーになってしまうのならば、誰でもストーカーになる危険性があるということですね。

気をつけたいです。