探偵というとどういうイメージをお持ちですか?
故松田優作の名作ドラマ「探偵物語」の黒いハットに黒いスーツに黒サングラス。
ドラマでは堂々と探偵と名乗り、ボイスレコーダー片手に聞き込みをしていました。
しかし、これは完全にドラマの世界。
正面から探偵が調査をしていると知ったら、調査対象に勘づかれて逃げられてしまいます。
探偵の聞き込み調査は、刑事の聞き込みとは全く真逆です。調査していること自体を知られることなく遂行する必要があります。
大泉洋の人気シリーズ「探偵はBARにいる」のタイトルとは正反対に、探偵はどこにいるのか知られてはならない存在なのです。

 

 

どこにいてもおかしくない人物になりすます

 

「どこにもいないように見える」とは、逆から言うとどこにいてもおかしくない人物になりすます。ことになります。
昔ならスーツを着たセールスマンでしょうか?
しかしセールスマン自体が煙たがられるので現在では通用しない場合もあります。

現代では宅配業者はどこにいてもおかしくない職業です。しかし、どこの大手運送会社もキチンと制服がありニセモノになりすますのは不可能です。そこで業務委託された私服の宅配業者であればワゴン車一台で、なりすますことが可能です。Amazonなどの空箱などが数個あればカムフラージュは大丈夫です。近くに近所に駐めている白いワゴン車の宅配業者は、実は探偵かもしれませんよ。

 

直接は調査対象に関して聞かない

 

探偵だと名乗らないのと同じように聞き込みも直接調査対象について、話は聞きません。
もし聞き込みをした相手が、調査対象と親しい仲であれば、「あなたを調べている人がいるよ」などと調査対象に伝言でもされたら、たちまち警戒されてしまいます。
聞き込む場合でも、直接調査対象については尋ねません。仮にA氏について調べるにしてもそのA氏の周辺のBについて尋ねるようにして、さりげなくA氏の情報を仕入れるようにします。
聞き込む相手も直接A氏に関わるような人と接触するのは避け、できるだけ遠隔から情報を入手するようにします。
相手に聞き込みされたという実感がないままに、さりげなく情報収集をするのがプロの探偵の調査テクニックになります。

日常生活を送っていたプロの探偵に会うことはなかなかないでしょうが、実は気がつかないうちに探偵に聞き込みされて、うっかり秘密をしゃべっているかもしれませんよ。と言っても、全く気がつかないでしょうが。