最近出版された「不倫」という本は不倫を学術的に捉えたユニークな本です。
データを組み合わせることで、不倫をしやすい価値観や性格、不倫に何を求めているかが分かります。

 

 

不倫をする人の価値観

 

アメリカの社会科学者シュワルツによって定義された価値観は、普遍主義、善行、伝統、協調、調和、安全性、パワー・権勢、達成、快楽主義、刺激志向、自己決定という10個に区分けされています。
この中で不倫をしそうな価値観というと快楽主義、刺激志向、のように見えます。
しかし、男女共に不倫をしている人に快楽主義はあまり関係ありませんでした。
意外や不倫をする人は快楽を求めているワケではないことが分かります。
ちなみに刺激志向は男性に不倫しやすい人にだけ関連がありました。
男性は不倫に刺激を求めていることが分かります。

 

不倫をする性格はあるのか?

 

アメリカの心理学者シュミットはビッグファイブという、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つの性格特性を不倫研究に応用し、世界各国52カ国で分析を行いました。
その結果、日本では男性だと外向性が高い人が不倫をする傾向にあり、女性だと協調性が高い人が不倫をする傾向にあると分かっています。
外交的な人はいろんな人と親密な関係になりやすく、それが不倫に結びつくのは分かるような気がします。
男性著名人で不倫報道があった人を思い浮かべても、外交的な人ばかりなので納得できる気がします。
一方、女性で不倫しやすい人が協調性が高いのは意外でした。
長らく協調性が高い人は、衝動的な行動を抑える傾向があり不倫しないと考えられていたようです。
多くの場合、女性は誘われる側なので、誘いを断れない、いわゆる「押しに弱いタイプ」がその場の空気を壊さないためにずるずる不倫に陥るケースが多いのかもしれません。

 

不倫が起こりやすい夫婦関係

 

夫婦のどちらかが不倫に走る要因は、夫婦間の満足と投資よりも、不倫相手の方の魅力が勝った時だといいます。夫婦間の満足度が高くそれば長く続くほど不倫に走らず、逆に、夫婦間に不満があると長く続くほど大きくなって不倫に走りやすくなるということです。

では、配偶者のどの部分に不満を持つのでしょう?
女性は配偶者の人格に対して満足度が低いと不倫しやすく、男性は配偶者のセックスに不満があるときが不倫しやすいという結果が出ました。
男性は配偶者の性格のよしあしはで不倫しないということですね。
妻の不倫防止には性格を直せばいいと分かりますが、いくら性格がよくても夫の不倫防止にはならないのは悲しいですね。