ドラマでは劇的に関係修復がありますが、現実はそううまくはいきません。
散々考えた後、離婚を決意したら、離婚への準備を進めて行きましょう。
岡野あつこ「離婚を考え始めたら読む本」から離婚準備をお伝えします。

 

 

やっぱり離婚と思った場合に重要な3つのポイント

 

離婚に向かう前に、3つのポイントをもう一度考えてみましょう。
・離婚の意思
・修復の可能性
・離婚後の計画

離婚への意思は揺るがないものでしょうか?
もし離婚の原因が一時的なものだったら、原因を取り除いたら修復できる可能性があります。
離婚は離婚届にサインをして最寄りの役所に届出を出して受理されれば成立します。
離婚後の生活について経済的な問題、子どもに関する取り決め、自立するための方法など将来的な計画はしっかり立てておきましょう。

離婚した後の生活は激変するので、新しい生活が成り立って慣れるまで、精神的にも肉体的にもハードな生活が続きます。

もし少しでも迷いがある場合は、離婚の計画は一度リセットして、様子を見ましょう。
迷いがあるときの決断は間違ってしまうケースが多いのです。

必要であれば、離婚カウンセラーや弁護士などの専門家に相談して、問題を整理してみましょう。

 

3種類の離婚とその注意点

 

離婚には次の3種類があります。

・協議離婚
・調停離婚
・裁判離婚

協議離婚はもっとも一般的で離婚した夫婦の90%が協議離婚です。
条件が合意した場合は、役所に離婚届を提出します。
未成年の子供がいる場合は必ず親権者を記入します。
協議離婚はスピーディーでエネルギーの消耗も少ないのですが、協議離婚で行った約束は
慰謝料、財産分与、養育費などお金に関する取り決めは自由に決められます。
しかし、全て口約束になるので、法的拘束力がないのがデメリットです。
そこで、「強制執行承諾約款付き公正証書」を作るのをおすすめします。
相手から約束通りお金が支払われないときに、裁判所によって相手の給料を差し押さえるなどの強制執行が行える契約証書です。
取り決めの話し合いで合意できなかった場合は、家庭裁判所に調停を申し立てて、調停委員の前での話合いとなるか、代理人に弁護士を立てます。
調停中は感情的にならずに、冷静な判断をして、話合いをしましょう。
感情を取り乱した様子を見せると、調停委員の心証を悪くするので気をつけてください。
家庭裁判所の調停でも離婚が成立しない場合は、裁判になります。
裁判離婚はお金も時間も必要になります。
裁判で離婚が決定したら、どちらが拒んでも離婚は成立します。

 

離婚する日を決める

 

離婚したいと思ってすぐに離婚を切り出すのはNGです。
事前の十分な準備と根回しが必要です。
一方的に離婚の意思を伝えても、相手の同意は得られません。
相手に離婚の意思を伝えた後で、自分が離婚の準備を始めたら、相手がお金や親権を渡さない準備をする時間を与えてしまいます。
そこで、自分が相手に離婚を切り出す「Xデー」を想定します。
岡野さんは経験上、Xデーは、6ヶ月後、12ヶ月後、1年半後、2年後など半年刻みで設定するのがいいでしょう。

 

自分のお金は自分の口座に移しておく

 

夫名義の口座を使っている人は、自分の名義の口座を作り、結婚前の貯金や親の遺産など、個人のお金を移動しておきます。
たとえ自分が通帳もカードを管理していたとしても、夫名義の通帳を使い続けてはいけません。
夫婦の共有財産とみなされ、自動的に分割されてしまいます。

 

離婚資金を集めながら資格を取っておく

 

母子家庭の平均年収は、一般家庭の約3割程度しかありません。
専業主婦で収入がない、離婚直後は低所得世帯主になることが間違いないという人は、お金の準備をしておきましょう。
空いた時間にパートや内職を始めるなどしてお金を貯めましょう。
一番おすすめなのはクラウドソーシングサイトで仕事を獲得しながらスキルを上げていくことです。
最初はあまりお金にならないかも知れませんが、仕事をしながら技術や知識を上げていくことができます。
離婚後にも副業程度のレベルであったとしても、パートの仕事と並行して在宅ワークを行ったら、パート収入にプラスして自宅で隙間時間を使って収入を得ることができます。
パートタイムでは働く時間を増やすしか収入を上げることができませんが、在宅ワークはスキルがアップしたら、報酬を上げることができます。

 

その他の準備するべきこと

 

Xデーまでに夫婦の共有財産をリストアップして、離婚後はどちらのものにするかを決めておきます。
また、離婚協議に入る前に相手の態度を観察し、あなたや子供への接し方がいい方に変化があったか、長所が見つかったか?
1つでもプラスの方向でいい変化があった場合は、まだ修復の余地があるので離婚は一旦やめておきましょう。
さらに、相手が不倫をしている場合はその証拠を集めておきます。浮気の証拠写真、メール履歴、電話の着信履歴などを用意します。
間違いない不倫の証拠を欲しい場合は探偵事務所に調査依頼することをオススメします。