探偵の仕事の1つとして「身辺調査」と呼ばれるものがあります。身辺調査は、個人から企業まで幅広いニーズがある調査です。探偵事務所の主力調査といっても良いでしょう。今回はこの身辺調査について、調査内容や費用など各種情報を解説していきます。

 

 

探偵の身辺調査とは

 

探偵の身辺調査とは、個人の身元や生活など、対象者がどのような人物なのかを調べる調査になります。

 

対象者の経歴や家計、評判、交友関係など詳細な情報も調べられます。身辺調査が行われるタイミングとして、

 

・結婚前

・債権回収

・就職、転職

 

が挙げられます。

 

結婚前

 

結婚前に、婚約相手に問題がないか身辺調査が行われることがあります。現代ではそこまで家柄や仕事の業種などが結婚に与える影響は小さくなってきましたが、親の世代や住んでいる地域によってはまだ上記の情報に敏感なこともあります。また、交際相手が話している勤務先や交友関係などが本当かどうかを調べたいニーズも見られます。

 

婚約者同士が長い間交際がある場合は、身辺調査を依頼することは少ないですが、結婚相談所やマッチングサービスで出会った相手の場合だと、本当の素性を見せていない可能性もあり得ます。本当に結婚して良い相手なのか見極める際に、身辺調査を行う事は有効です。

 

債券回収

 

銀行や消費者金融などの金融業者が債権回収を行うために、債務者の身辺調査を行うケースもあります。返済に充てられる資産を保有しているのか、また隠している債務が他にもあるのかなど、債権回収で肝となる情報を集めていきます。また、行方をくらました債務者を探すために、探偵に身辺調査を依頼する金融業者も存在します。

 

就職、転職

 

就職、転職の採用時に、企業が身辺調査を実施することがあります。意外かもしれませんが、企業が採用者の身辺調査を行うことは違法ではありません。ただし、違法でないとはいえ、過剰な身辺調査は名誉棄損やプライバシーの侵害にあたることもあり、身辺調査を積極的に行っている企業は少数派です。企業が身辺調査を行う際は、採用者された人物が経歴詐称をしていないか、また前職の勤怠状況はどのような状態だったか等を調査します。近年は「企業スパイ」と呼ばれる、企業情報を盗むために入社してくる者もいるので、このような人物が入社してこないようにするのも、身辺調査の目的となります。

 

身辺調査は個人情報保護法による制約がある

 

身辺調査は個人情報保護法によって、制約が設けられています。たとえば、個人情報を得るために不正な方法を用いたり、ストーカーやDVを助長する調査を行うことなどが禁じられています。また、社会的差別につながるような個人情報の収集・提供も禁止されています。あくまでも、対象者の状況に虚偽がないかを調べるものとして、身辺調査が認められている形です。探偵事務所側も、個人情報保護法に関して敏感になってきているので、あらかじめどの範囲まで調査ができるのか確認するようにしましょう。

 

探偵の身辺調査の費用について

 

探偵の身辺調査の費用は、動員する人員数、使用する車の台数や機材、調査期間などによって決まります。料金に関しては探偵事務所によって様々です。相場としては15日間で40万円~80万円となっています。この相場に対して、異常に高低のある料金であった場合は、なぜその料金体系なのか確認必須です。中には、わざと高い料金を設定してお金を騙し取る悪徳な探偵事務所も存在するので注意してください。また、料金体系が「成功報酬型」か、それとも「前払い制」なのかも合わせて確認しておくようにしましょまえばrう。成功報酬型の場合は、調査成功後にどれほど追加費用が発生するのか、チェック必須です。

 

問い合わせの段階で、費用の見積を確認しておくのがおすすめです。探偵事務所の中には、面談の段階まで費用の見積もりを教えてくれないところもありますが、このような探偵事務所は親切とは言えません。事前にどれくらい費用がかかるのか、確認しておきましょう。

 

また、費用の内訳も必ず確認してください。一括で見積を出してもらうと、どの項目にお金がかかっているのか把握できません。不当に費用が高い場合もあるので注意してください。

 

まとめ

 

探偵の身辺調査では、対象者の経歴や家庭状況、勤務態度など詳細な情報を調査します。結婚前の交際相手や就職・転職時の採用者など、個人・企業を問わず広いニーズがある調査業務です。身辺調査の費用は、探偵事務所によってことなってきますが、相場としては40万円~80万円ほどです。費用の見積もりは、問い合わせの段階である程度把握しておくことをおすすめします。また、費用は成功報酬型なのか、前払い制なのかの確認も必須です。不当に高い費用を請求してくる悪徳事務所に引っかからないよう、注意してください。