合同結婚式でないかぎり、現代日本ならお互い好き同士で結婚しているはず。
しかし、愛情は結婚前後が愛のピークでじょじょに冷めていくのはなぜなんでしょう。
「恋愛学」の講義で知られる早稲田大学の森川友義教授は結婚にもライフサイクルがあると言います。愛はいつか冷める。この冷え切った時に夫婦の危機が訪れるようです。

 

 

森川教授の結婚ライフサイクル理論

 

全ての結婚には例外なく出会いがあります。
A点が出会いだとすると、一番恋愛が盛り上がるのがB点です。
男性の場合ははじめてセックスしたとき、女性はその後でしょうか?
森川教授はB点を「恋愛バブル」と名付けており、そこを頂点として恋愛感情は右肩下がりに落ちていきます。
その山が一番下に落ちきらない状態で、結婚できれば晴れて恋愛から結婚へステージが変わります。しかし、その前に落ちてしまうと破局ということになります。
恋愛感情がピークを過ぎると、けして再び盛り上がることなく落ちていきます。
これを心理学では「馴化効果」、経済学では「限界効用の逓減の法則」と言います。
恋愛は消費財で、満足度は消費すれば消費するほど減少していくのだとか。
しかし、愛情度が0になっても、離婚にはいたりません。
ここまでくると空気のような存在で、惰性で結婚生活が続いていきます。
愛情がさらにマイナスになり、憎しみ、嫌悪、になると離婚決断になります。

 

結婚生活5つのステージ

 

結婚の生活の段階は

ステージ①「大好きから結婚する」
ステージ②「好きだから、一緒に住んで結婚生活を送る」
ステージ③「嫌いじゃないから、結婚を維持している」
ステージ④「好きではないけど、離婚はしない」
ステージ⑤「一緒にいたくないほど、離婚する」

このうちステージ②でずっと好きな気持ちが持続する夫婦もいますが、少数派。
多くはステージ③④で継続することになります。
逆に言えば③④のステージにいる夫婦は、いつでも不倫に陥るリスクがあります。
ラブラブ夫婦が少数派である限り、夫婦は常に不倫の危機にさらされていると言っても過言ではありません。
③④の中で50代の夫は妻への愛情が増す場合があるようです。
60代の定年を前にして、ようやく妻のありがたみが分かってくるからだそうです。
しかし、その逆はなし。
妻の夫への愛情が復活することは、残念ながらないようです。
妻に見捨てられないように、夫婦逆転の立場になる前から、夫は妻に優しくするべきですね。