まれに見る猟奇的な犯罪で世間を震撼させた「ススキノ頭部切断事件」ですが、逮捕後に犯人親娘関係がさらに驚かせました。娘を甘やかせるレベルではなく娘が両親を奴隷のように扱っていました。実は探偵が扱う不倫・浮気の現場でも親が協力しているケースが少なくありません。その背後には、子供が親を支配する関係が隠れている場合もあります。

 

 

子育て中の罪悪感を逆手にとられて支配関係に……

 

調査対象が男女問わず、「誰かと会っているはずなのに、なかなかしっぽを出さない場合、調査対象の親が密会やアリバイ作りを手助けしていることがあります。子供を甘やかすタイプで、無条件に子供のいうことは何でも手伝う親もいます。しかし、ススキノ事件と同じように甘やかしが昂じて、子供が親を支配して振り回すという家族も見受けられます。そんな親は大人しい従順なタイプで、支配的な親にいつもガミガミ言われたり、逆に全く放置されたりしていた人が多いようです。毒親の元で育ち「せめて自分の子供だけは自由にのびのびと育って欲しい」「自分が親に構われなかった分子供には尽くしたい」と思っています。子育てに理想を持っているので、自分自身がその理想と違う行動をとってしまうと必要以上に罪悪感を抱いてしまうのです。ちょっと目を離した隙に、子供がちょっとした怪我をするなんてことはよくあることですが、小さなことでも自分の重荷にしてしまいます。「お母さんがあのとき見てくれなかったため、疵がずっと残った」なんて子供に言われると子供に申し訳なくなります。そんな負い目を子供につつかれると、内心おかしいと思っても子供の言いなりになります。言い出したら聞かず、親が自分の思い通りにならない場合は叫んだり暴れたりすると、親もその方が面倒なので、だまって子供の言うことに従うようになります。そうしているうちにいつの間にか子供=主、親=従の主従関係ができあがっているのです。皮肉にも毒親の支配から脱出できたと思ったら、今度は子供に支配されているという結果に陥っています。

 

子供からの支配から逃れるには

 

それでは親はこんな子供の支配からどうすれば逃れられるのでしょう。意外なことに親自身は支配されているという自覚がほとんどない人が多いのです。うちの子はわがままなだけ、面倒くさいだけだと思う程度です。やりたい放題で言いなりに子供の言うとおりにしていたら、「犯罪に加担していた」ことになりかねません。まずは自覚することが第一です。