「日常活動理論」とは犯罪学者マーカス・フェルソンが提唱した犯罪に対する考え方です。フェルソンは「犯罪は加害者だけでなく、他の複数の条件が重なって発生する」と主張しました。
①動機づけられた犯罪者
②有能な監視者の欠如
③適当な標的
の3つの条件が揃ったときに犯罪が発生するというのです。
数式に表すと、
犯罪=(犯罪者+対象-監視者)(場所+時間)
となります。
ちょっと飛躍しすぎかもしれませんが、この数式を不倫防止の対策として活用してみました。

 

 

根っからの浮気者でも不倫ができなくなる方法

 

まず数式を分解してみましょう。
動機づけられた犯罪者=パートナー
適当な標的=浮気・不倫相手
有能な監視者の欠如=あなた
まず浮気をするためには、「本人が浮気する気が満々」あるいは「状況次第では浮気したい」など、本人自体が浮気に対して前のめりである必要があります。逆に、浮気しやすい環境であっても、全く本人にその気がなければ起こりえません。
またパートナーが異性を見ると、ホイホイと追いかける節操のない浮気者であっても、そもそも浮気相手自体がいないと浮気のしようがありません。また、浮気相手になりそうな相手がいたとしても、監視の目が厳しかったら浮気のしようがありません。
さらに場所、時間を分解してみましょう。
場所を環境と解釈すると、
お店を夫婦で経営していて、常に四六時中一緒にいる状況であれば、浮気するのは難しくなります。
逆に夫婦別々の仕事をしていて、異性が多い職場にいて、監視の目が行き届かなければ、格好の浮気のチャンスです。
となると、「浮気をさせないための最適解」はできるだけパートナーの側にいて、できるだけ異性のいない職場で働かせることしかないようです。
時と場合によって、監視の目が届かないこともあるでしょう。
出産のための帰省や単身赴任などがきっかけで浮気に走るケースが多いのも分かります。

 

合理的選択理論で浮気をする気を起こさせない

 

犯罪者は予想される利益がリスクを上回りやすいと判断したときだけ、犯罪を実行するといいます。犯罪者はやみくもに犯罪を行うわけではなく、自分なりの合理的な判断に基づいて犯行に及んでいるようです。現在は昭和に回帰したような単純な窃盗事件が増えていますが、ブラックバイトで実行犯を募り、首謀者は足がつかないという計算があるからかもしれません。これを合理的選択理論といいます。
しかし、結果的には犯罪は割に合わないもので、けして割に合うものではありません。本当の意味での合理的選択とは言えないようです。
浮気もリスクと見返りが引き合わないことを知らせる必要があります。浮気をしたら絶対に別れる。慰謝料を取ると念押ししておかなければならないでしょう。

 

割れ窓理論で浮気したいという気持ち自体を消し去る

 

かつて荒廃したニューヨークを、住みやすい町に生まれ変わらせたのが割れ窓理論です。
「窓ガラスが割れた家が多いと、その町には多く犯罪が起こる」というのです。
犯罪を抑止するためには、まず犯罪がはびこらないような環境を整えること。
1990年代からニューヨークでは地下鉄の落書きを徹底的に消していきます。当初は何度消しても落書きがなくなりませんでした。それでもあきらめず、落書きがあったらすぐ消去する作業を続けていくと、書く側もバカバカしくなって、ついに落書きを描く人がいなくなったのです。

これを応用するとすれば、やはり夫婦関係・家族関係のゴタゴタを解消する。部屋をきれいに保つ、体型や見た目に気を使う、居心地のいい家庭にする。浮気なんかしていられないように、パートナーに愛されることです。
「これが無理」な場合、いっぱい美味しい料理を食べさせてパートナーを太らせ、異性に相手にされないような状況に持っていけば、きっと浮気を防ぐことができるでしょう。