マッチングアプリが広く普及した今、「気軽に恋愛ができる」と思われがちですが、その裏には深い依存や孤独を抱える人も少なくありません。
特に、かつてはモテた経験がある女性が「現実とのギャップ」に苦しみながら、アプリの世界にのめり込んでいくケースもあります。

 

モテる自分が忘れられない——マッチングアプリに依存する女性たちの心の闇

 

マッチングアプリは、承認欲求を満たす“楽園”

 

20代の頃は周囲に男性が絶えず、ちやほやされる日々。そんな過去を持つ女性にとって、年齢や環境の変化で日常の中で誰にも見向きされなくなることは、大きな喪失感につながります。

現実ではシングルマザーとして仕事・家事・育児に追われる日々。
一方、アプリを開けば「いいね」が届き、「かわいいね」「会いたい」と言ってくれる男性がたくさんいます。

「私はまだ魅力的なんだ」
そう思わせてくれる世界が、マッチングアプリなのです。

 

現実にはいない、都合のいい自分でいられる場所

 

マッチングアプリでは、奇跡の1枚のプロフィール写真を使い、自分の理想像を演じられます。相手の男性たちも、同じように“理想の自分”を装っている場合がほとんど。

男性たちとマッチし、甘い言葉をかけられるたび、忘れていた“女としての自信”が蘇る——。それはまるで、麻薬のような快感です。

しかし、出会いの多さは「飽き」も生みます。最初は優しくしてくれていた男性も、徐々に連絡が減っていく。自分から切ることもあれば、突然ブロックされることもある。

そんな繰り返しに、心はどんどん摩耗していきます。

 

モテる自分が忘れられない——マッチングアプリに依存する女性たちの心の闇

 

「彼氏がいるのに浮気をやめられない」自分が怖い

 

中には、すでに理想的な彼氏がいる女性もいます。
高身長、高収入、性格も穏やかで、周囲に紹介できるような男性。

それでも、アプリをやめられない。
彼氏の存在があっても、「もっとモテたい」「他の可能性もあるかも」と感じてしまうのです。

それは、過去にモテた自分のイメージが強く残っているから。
「私が1人の男に縛られるなんて」と、無意識に感じてしまう。
かつて結婚していた頃も、複数の男性と関係を持ち、離婚を選んだ——そんな過去がある女性もいます。

そして、浮気を繰り返し、彼氏の信頼を失い、自己嫌悪に陥る。
それでもまたアプリを開いてしまうのです。

なぜ抜け出せないのか?

 

マッチングアプリの世界は、承認欲求を即座に満たしてくれます。
でもその裏側は、“本気の恋愛”や“信頼関係”とは程遠い世界です。

実際に会ってみると、プロフィールと違う。
会話も盛り上がらず、「妥協で始まる関係」。
それでも、アプリをやめられない。なぜなら、そこでだけは“主役”でいられるからです。

現実では母であり、働く女性、普通の女性。
でもアプリの中では、誰かに求められ、愛される“女性”として存在できる。
それが、抜け出せない理由です。

 

モテる自分が忘れられない——マッチングアプリに依存する女性たちの心の闇

 

本当に欲しいものは、アプリの中にはない

 

マッチングアプリは手軽で便利な反面、深い人間関係を築くには不向きです。
一時的に承認欲求を満たしてくれるだけで、根本的な孤独や不安は解消されません。

「もっとモテたい」「まだ誰かに必要とされたい」
その気持ちは、誰にでもあるものです。

でも、それを埋めてくれるのは“数” “手軽さ”ではなく“深さ”。
本当に大切な人との関係を築くには、スマホの画面ではなく、現実と向き合うことが必要なのかもしれません。

トラスト探偵事務所