エリック・バーカー著『残酷すぎる人間法則』によると、破綻する夫婦は夫婦関係に亀裂が入ってから外部に助けを求めるのに平均6年かかり、そのときには既に手遅れなのだとか。愛情が作り出していたポジティブな妄想が反転すると、今度は完全なる幻滅に陥り、全ての問題が状況のせいではなく相手の性格的特徴になります。離婚にならないためには何に気をつければいいのでしょうか?

 

 

喧嘩はまだ救いがある

 

怒鳴りあいの喧嘩をするぐらいはまだ修復の可能性があります。怒鳴りあいの喧嘩がエスカレートして離婚する可能性は40%に過ぎません。ほとんどの離婚はぶつかり合いではなく泣き言で終わります。離婚の兆候は相手に秘密を持つことから始まります。夫婦の会話がなくなるために、秘密が増えるのです。言い争いをしない夫婦はその時点での結婚生活の満足度は高いのですが、言い争いをしない夫婦の方が離婚率の高いことが分かっています。

離婚につながる4つの地雷

 

夫婦の言い争いになる問題の3分の2は解決不能な問題です。しかし問題解決自体が大事なのではなく、問題が解決しなかったときにもたらされる感情が夫婦関係に影響を与えます。言い争いのときに言った言葉によっては相手を深く傷つけそれが離婚につながるのです。離婚につながる4つの地雷は以下の通りです。

 

人格に対する批判

 

相手の人格の否定は絶対にNGです。ゴミを出さなかったことを非難するのはいいですが、「ゴミを出せないのはダメ人間だからだ」と人格を否定してはいけません。本書では批判を不満に変えて、達成すべき目標や解決すべき問題と捉えるようにアドバイスしています。

 

拒絶

 

男性の場合に多いのが言い争いの激高したときのだんまりと無視です。男性側からしてみたらお互いに怒鳴り合ってもらちがあかないので事態を沈静化するために行っているのかもしれませんが、女性の不満はさらに増して争いは激化します。女性は男性が自分の存在自体をとるに足らないものだと思っているのだと認識します。解決策は長めの休憩をいれることです。休憩を入れることで闘争のホルモンが通常レベルに低下します。

 

自己防衛

 

本書は「責任は自分にはなく全ての問題はあなたのせい」に通じるあらゆる態度を自己防衛として戒めています。責任の否定や転嫁、言い訳、同じことをクドクド言うこと。相手の話によく耳を傾け、相手の指摘する問題点を認めることを心掛けましょう。

 

軽蔑

 

離婚最大の予測因子が軽蔑です。パートナーが自分より劣っていることを暗示するもので、相手を罵る、嘲笑する、侮辱するは全て離婚への道へつながります。

エリックは結婚生活ではネガティブな要素を減らそうとすれば、余計に破綻すると忠告します。ネガティブを減らすよりもポジティブな要素を増やすことが大事です。ポジティブとネガティブの比率は5対1が理想のようです。