「無名の時代を支えてきたのに、成功した途端に捨てられた」
そんな声を私たちは何度も耳にしてきました。芸能人や著名人だけでなく、一般の夫婦間でもよくある構図です。
本記事では、売れない時期に支えたパートナーがなぜ手放されるのか、その背景や心理、そして法的な観点からの対処法まで解説します。
よくある構図:「支えた側」と「成功後に変わった側」
典型的なパターンは以下のようなものです。
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パートナーが無名・無収入の時期に、金銭面や精神面で支え続ける
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晴れて成功・快復を手にした後、新しい異性との関係に走る
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支えた側は「裏切られた」と感じる一方で、支えられた側は「性格の不一致」「価値観のズレ」を理由に離婚を申し出る
このような展開は、決して珍しいことではありません。
実際にあった事例
司法試験合格後に離婚
夫が司法試験に合格するまでの数年間、妻はフルタイムで働きながら家計を支え続けてきました。合格後は夫の収入も上がり、生活水準は一変。しかし夫は「もっと価値観の合う女性と人生をやり直したい」と新たな女性と交際し、離婚を要求しました。
病気療養中の支えと離婚
長期療養をしていた夫を、妻が献身的に看病し、生活を支えました。しかし病気が治った途端、夫の態度が一変。性格が変わり、新しい異性との関係を始めたことで、結婚生活は破綻を迎えました。
「支えた側」と「支えられた側」の認識のズレ
支えた側:「成功の裏には自分の支えがあったのに、報われていない」「利用されて捨てられた」
支えられた側:「当時は本当に感謝していたが、今は価値観が合わなくなった」「自分が成長・変化したことで、以前の関係が苦しくなった」
このような食い違いが、別れ際のトラブルを一層複雑にします。
背景にある心理的要因
成功・快復による「選択肢の増加」
地位や収入が向上することで、恋愛や結婚の選択肢が広がり、現パートナーに対して「物足りなさ」や「違和感」を感じるようになることがあります。
「支えられていた」ことが負債のように感じる
長年の我慢や支援を「感謝」ではなく「重荷」として感じ、「恩を返さなければならない関係性」から逃げたくなる人もいます。
法的・道義的な観点
財産分与・慰謝料の対象になる場合も
婚姻期間中に金銭的・精神的に支えてきた事実は、財産分与や慰謝料の根拠となることがあります。また、不貞行為があった場合には慰謝料請求も可能です。
ただし、これらを主張するには「具体的な証拠」が重要となります。通帳の履歴、LINEのやり取り、支援を示す記録などがあると強力です。
世間からの非難は避けられない
法的には問題がなくとも、「支えてくれた人を捨てるなんて」と世間の目は冷たいものです。特に有名人や公職者であれば、道義的責任を問われることもあります。
まとめ:報われない「支え」はどう守られるべきか
愛情や信頼からくる「支え」は、お金では測れない尊いものです。
しかし、それが一方的に裏切られたと感じた時、感情的にも法的にも大きなダメージが残ります。
もし現在、似たような状況で悩んでいる方がいれば、一度冷静に「記録を残す」ことから始めてください。信頼できる専門家に相談することも、心を守る第一歩です。